長い文書を翻訳したことがある人なら、きっとわかってもらえる感覚がある。50ページの技術マニュアル、100ページに及ぶ調査報告書、数十条からなる法律契約書――そういったものを訳したことがある人なら。
翻訳そのものが辛いわけじゃない。辛いのは、翻訳を取り巻くすべての作業だ。
崩れるフォーマット。バラつく用語。欲しくても手に入らない対訳表示。翻訳に費やすより、翻訳が壊したものを直すために費やす時間の多さ。
その苦労を、私は何年も経験してきた。それが、TransFlashを作った理由だ。
誰も解決しなかった三つの問題
私は日頃から様々な文書を翻訳している。技術マニュアル、ビジネス提案書、研究論文。続けていくうちに、どのツールを使っても必ず同じ三つの問題にぶつかることに気づいた。
対訳表示が、ほとんど不可能だった。 100ページのドキュメントを翻訳するとき、原文とのすり合わせは段落単位で必要になる。ところがほとんどのツールは、訳文を単独で表示するだけだ。並列表示も、連動スクロールも、何もない。結局、画面を二つ開いて両方を手動でスクロールする。30秒ごとにどこを見ていたかわからなくなる。長い文書では、これだけで何時間もの作業が上乗せされる。
用語集の管理コストが、あまりにも高すぎた。 どの専門分野にも、文書全体を通じて統一しなければならない訳語がある。製品名、法律用語、医療行為の名称。プロ向けのCATツールには用語集機能があるが、年間数万円かかる上に、設定も一筋縄ではいかない。私の知る翻訳者のほとんどは、スプレッドシートを脇に開いて、手動で検索・置換を繰り返している。それで何とかなる、ミスが起きるまでは。
フォーマットは、必ず崩れた。 これが一番、ノートパソコンを投げつけたくなる瞬間だった。丁寧にデザインされたWordファイル――整ったヘッダー、結合セルを持つ表、ぴったり配置された画像、適切な改ページ。訳文を貼り付けた途端、何もかもがずれる。フォントが変わる。表が崩れる。画像が意図しない場所に移動する。翻訳より、レイアウト修正に費やす時間の方が長くなる。これは本当に、おかしいと思う。
Google翻訳を試した。プレーンテキストには使えるが、ドキュメントには対応していない。DeepLも試した。翻訳品質は素晴らしいが、同じことだ――ドキュメントが「言葉以上のもの」で構成されていることを理解していない。プロ向けCATツールも試した。いくつかの問題は解決するが、新たな問題を生む。学習曲線が急で、個人翻訳者には割に合わない料金体系で、エージェンシー向けに設計されたワークフロー。
三つの問題すべてを同時に解決するツールは、どこにも存在しなかった。
TransFlashを作ろうと決めた夜
ある火曜の夜のことだった。120ページの技術マニュアル、英語から日本語への翻訳、67ページ目。丸一日翻訳して、これから丸一晩フォーマット修正に費やそうとしていた。
元のドキュメントには複雑な表があった。7列、結合されたヘッダーセル、色分けされた行。訳文は完璧だった。でもWordに貼り付けた瞬間、表が爆発した。列がずれ、色が消え、結合セルがバラバラになった。画面を前にぼんやりと、こんなことを考えていた。
「2026年にもなって、Wordファイルをアップロードして、元と寸分違わぬレイアウトで、ただ言語だけが違うWordファイルを返してくれるツールが、なぜ存在しないんだろう。」
その夜、ノートパソコンを開いて、理想の翻訳ツールを描き始めた。50人の翻訳者を抱えるエージェンシーのためではない。自分のために。毎日、実際のドキュメントと向き合い、ただちゃんと動くものが欲しい人間のために。
私たちが作ったもの、そしてなぜ違うのか
アイデアをチームに持ち込んで、こう言った。「三つのことを、完璧に動かしたい。それ以外は後でいい。」
絶対に妥協しない三つの要件
- 対訳並列表示 ── 左に原文、右に訳文、連動スクロール、ページ単位での比較
- 内蔵用語集 ── 一度登録すれば、ドキュメント全体に自動適用。外部ツール不要
- 完全なフォーマット保持 ── DOCXやPPTXをアップロードすれば、フォント・画像・表・改ページをすべてそのままに、同じファイルが戻ってくる
開発には何ヶ月もかかった。フォーマット保持だけでも悪夢のような作業だった。WordのXML構造を解析し、PowerPointが要素をどのように重ねているかを理解し、原文より30%長くなった訳文がページ上のすべての画像をずらしてしまわないようにする。
でも、できた。
初めて100ページのドキュメントをアップロードし、ページごとに翻訳が進んでいくのを眺め、対訳表示をスクロールした瞬間――左に英語、右に日本語、ぴったりと揃っている――翻訳を続けてきた何年もの間で、初めてこう感じた。
「これが、最初からあるべきだった姿だ。」
私にとって何が変わったか
TransFlashを使う前、100ページのドキュメントは複数日がかりのプロジェクトだった。翻訳が遅いからじゃない。ワークフローが壊れていたからだ。
- 1日目:翻訳する(本来の仕事)
- 2日目:翻訳が壊したフォーマットをすべて直す
- 3日目:用語集と照合し、不統一を修正し、二つのウィンドウを開いて対訳レビュー
今は? 100ページのドキュメントを、1日の作業時間で翻訳できる。
新しいワークフロー
ドキュメントをアップロードする。翻訳先の言語を選ぶ。TransFlashが自動的に翻訳する――フォント、画像、表をすべて保持したまま。連動スクロールの対訳表示でレビューする。任意の文をクリックして、インラインで編集する。用語集は100ページ全体に自動で適用される。
完了したら、翻訳済みのDOCXをダウンロードする。元のファイルと見た目はまったく同じ――言語だけが違う。
フォーマット修正のステップ? なくなった。用語集スプレッドシート? なくなった。二つのウィンドウで対訳するアナログな方法? 本物の並列表示に置き換わった。
時間を節約しただけじゃない。心の余裕を取り戻せた。
プライバシーについて、一言
最初から一貫してこだわってきたこと。あなたの文書は、あなたのデバイスの中にある。
私は契約書を訳す。NDA(秘密保持契約)を訳す。社外には出てはいけない社内報告書を訳す。それらを「安全」と謳われるサーバーに送信するという発想が、ずっと居心地悪かった。
TransFlashは、ドキュメントをブラウザ内で処理する。共有クラウドにアップロードされることはない。どこにも保存されない。タブを閉じれば、データは消える。これはマーケティングの文句じゃない。何年も機密文書を翻訳し続けて、そのファイルが最終的にどこへ行くのかと不安を感じ続けてきた経験から生まれた、設計上の決断だ。
誰のためのツールか
TransFlashは、かつての自分のような人のために作った。こういう人たちだ。
- 実際のドキュメントを訳す人――一文ではなく、複雑なフォーマットを持つファイルまるごとを
- 原文と訳文を並べて比較したい人――ハックではなく、本物の対訳表示で
- CATツールのライセンス料を払わずに、用語を統一したい人
- プライバシーを大切にする人――契約書、法律文書、社内資料を扱うからこそ
- 翻訳より修正に時間を費やすことに、もううんざりしている人
プロの翻訳者であれ、複数言語で論文を発表する研究者であれ、グローバル展開を目指すビジネスチームであれ、卒業論文を翻訳する学生であれ――フォーマット崩れの痛みを知っているなら、TransFlashはあなたのために作られた。
まず、試してみてほしい
TransFlashは無料で始められる。登録不要、クレジットカード不要。ドキュメントをアップロードして、自分の目で確かめてほしい。もし私と同じ苦労をしてきたなら、きっとこう思うはずだ――「なぜ誰もこれを、もっと早く作らなかったんだろう」と。
最初のドキュメントを翻訳してみませんか?
すでに何千人もの翻訳者が、TransFlashに乗り換えています。
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— James Le、TransFlash 創設者